本記事では、プレイ時間1,2時間程度の2作品のノベルゲームを制作してリリースした私が、個人でノベルゲーム制作をした際に使用したツールやソフトを紹介します。
スケジュールも細かく区切って進め、ゲーム制作で必要な工程をほとんど全て実施したため、個人でのゲーム制作を始める方の参考になれば幸いです。
ちなみに、私はプログラムは書けるものの、イラストを書いたり作曲したり、といったデザインを形にするセンスはありません。
その中でどんなツールやソフトを使用して、作品を作り上げたのかは参考になるのかなと思います。
リリースした作品
まず最新で制作して公開した作品はこちらです。
使用ツール:ティラノスクリプト
自分で言うのもなんですが、無料ゲームにも関わらず、イラストもきれいで、ボイスもあり、OP/ED等の映像もあります。
当然シナリオにもこだわっており、軸となっている心理学要素についても、日常生活で実践的に使える心理学の知識を取り入れており、かなり質が高いと自負しております。
プレイした方々にはコメントで高い評価をいただいており、ファンアートもいただきました。
心理学に興味がある方も、そうでない方にもおすすめできる作品であり、なおかつ無料で遊べるので、ぜひプレイしていただけると嬉しいです。
開発環境
私が使用したゲーム制作エンジンのティラノスクリプトでの制作なら、PCのスペックはあまり必要ありません。
Unityでの制作やOP/ED等のアニメーション制作をする場合は、ある程度のスペックはあった方が良いと思います。
例として、私がゲーム制作時に使用していたPCスペックを以下に記載します。
※ティラノスクリプトでの制作のみを考えるならオーバースペックです。
PC:Magnate IM(ドスパラ)
CPU:インテル Core i5-8400
メモリ:8GB×1(DDR4-2666)
ストレージ:1TB HDD
OS:Windows10 Home 64ビット
ゲーム制作エンジン:ティラノスクリプト
エディタ
Visual Studio Code
エンジニアなら知らない人はいないというほど有名なエディタ
多機能で動作も軽く、プログラムを書く上でこれを使っておけば間違いないです。
ただし、ティラノスクリプト特化での効率性を求めるなら、以下の公式ページで紹介されているエディタを選んだ方が良いと思います。
https://tyrano.jp/usage/tutorial/ready_v5
>編集ソフトについて
ティラノスクリプトで制作する上で、エディタに特別な機能はいらないため、エディタに慣れるまでのコストを考えると、使い慣れたものでも良いと思います。
gPad
これは完全に個人的思い入れで使っているのでおすすめはしません。
別に使いにくくも、使いやすくもなく、一般的なエディタです。
画像圧縮
COMPRESS PNG/JPEG
オンライン上でファイル圧縮ができるサービス
オンライン上でのサービスは、情報流出等のセキュリティ的な話が言われることがありますが、よく使われているサービスなのでまあ大丈夫かなと思って使っていました。
画像加工/編集
FireAlpaca
無料のペイントツール
多機能であり、基本的にこのツールで大抵のことは出来ると思います。
知名度も高いツールであり、情報も探しやすいです。
PhotoShop
超有名な有料の画像編集ソフト
画像編集を職にするようなプロの方は、ほとんどの人がこれを使っていると思います。
書籍もあり、情報も多く落ちているため学習もしやすいです。
私は画像編集を本職にするつもりはなく、かつFireAlpacaで困ることがなかったため使用しませんでした。
Microsoft Picture Manager
Windowsにデフォルトでインストールされているソフト
トリミング・明るさ変更等の軽微なものであれば、これだけでも編集できます。
音楽エンコード
VideoProc Converter
無料の多機能ビデオ処理ソフト
WAVファイルをMP3やOGGに変換する際に使用しました。
エンコードで使う分には特に問題ありませんでした。
5分以上の音声ファイルはエンコードできないらしいですが、ノベルゲームで5分以上の音声はあんまりないので、多分気にならないと思います。
音声編集
MP3Gain
無料の音量調整ソフト
キャラクターボイス(CV)やSE、BGMの音量調整に使用しました。
音量調整は大きく変更すると音割れ等が起こるため、あくまで微調整レベルでの使用をおすすめします。
アニメーション制作
After Effects
超有名な有料のモーショングラフィックスソフト
アニメーション制作を職にするようなプロも使用しているソフトです。
初見で使いこなすのは難しいですが、情報が多く落ちていて参考書もあるため学習しやすいです。
私もノベルゲーム制作で初めて触れましたが、1か月程度で簡易で短いOP/EDを作成することができました。
良くPremiere Proとの違いがわからないという話がありますが、簡単に言うとPremiereProは動画を編集するソフト、AfterEffectsはエフェクトや効果を付けるソフトです。
データ保存(ストレージ)
GitHub
エンジニアだと知らない人はいないぐらい有名なソースコードを管理するプラットフォーム
Githubを使うことにより、プログラムの管理やファイルの管理がクラウド上でできます。
リビジョン(変更履歴)の管理がしやすく、普段でもプログラムを書く私は既に使用していたため、今回のゲーム制作でも使用しました。
特にチーム開発でスクリプト管理する場合は、絶対に使った方が良いと思います。
個人で制作する方も、もちろんおすすめです。
Google Drive
Googleのオンラインストレージ
既に使用している人も多いかも。
15GBまで無料で使用でき、操作性も戸惑うことなく利用できます。
Googleアカウントがあれば無料で利用できておすすめです。
その他の便利ツール
MDIE(タブ型ファイラー)
タブで管理できるファイラー
ファイル管理ソフトと言えばデフォルトのエクスプローラーを使っている人が大半だと思いますが、ウィンドウ1つに対して1ディレクトリしか見れず結構不便です。
上記のようなタブ型のファイラーを導入することで、1つのウィンドウ上で複数タブの切り替えができてファイル操作がすごく楽で見やすくなります。
Clibor(クリップボード履歴管理)
テキストのコピーの履歴を管理してくれたり、登録した用語を貼り付けできるソフト
シナリオを書くときに、登場人物名をセリフの前に入れたり、同じタグを複数個所に入れたりすると思います。
このとき、いちいち手打ちやコピペをしていてはすごく非効率ですよね。
そんなときに、Cliborでコピーしたものの登録・履歴として管理をして、必要なときに必要なものをペーストすることで作業効率が上がります。
最後に
今回はノベルゲーム制作で使用したツールやソフトを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
ノベルゲーム制作の流れについては、以下記事にまとめてありますので、興味があればご覧ください。
シナリオライティングやキャラデザイン、キャラボイスの話等々、制作の全てをまとめてあります。
記事に対する感想や記事のリクエストについては、お問い合わせからいただけると幸いです。